感情の老化

2019-04-03

感情の老化
感情の老化「昔ほど、何かに感動しなくなった」
「嫌なことがあると、ずっと引きずってしまう」
「アイデアが湧かなくなってきた」
「最近、頑固になったと感じることがある」
もしこんな自覚症状があるとしたら、あなたの感情は老化し始めているかもしれません。

こういった書き出しで始まるのは、国際医療福祉大学心理学科の和田秀樹教授の新著「感情の老化を防ぐ本」です。朝日新聞出版から2019年3月30日に出版されました。

一般的に「老化」といえば、「健康」「脳」「見た目」の三つが思い浮かびます。
そのため、多くの人は、ウォーキングやジム通い、ダイエットなどで体の健康管理をし、クイズ・ドリルなどで頭を使って脳機能の低下を防ぎ、美容やファッションなどに気を遣って見た目の衰えを補おうとします。
もちろんそうした努力は必要なのですが、それ以前に手を打つべきなのは、実は「感情の老化防止」「感情年齢を若々しく保つこと」だと和田先生は書いています。

感情年齢は前頭葉の萎縮と密接な関係があるのだそうです。
大脳の前方にある前頭葉は、思考、意欲、感情、性格、理性など、高度で人間的な感情をつかさどっています。
何かに感動したり、わくわく、ドキドキといった好奇心やときめきを持ったり、やる気を出したり、気持ちのコントロールや切り替えをすることが前頭葉の仕事です。
しかし、画像診断の上での「前頭葉の委縮」は40代ごろから始まり、放置しておけばどんどん進行していきます。
だからこそ、感情の老化を防ぎ、感情年齢の若返りを図ることこそが、心身の健康維持や、生き生きとした人生を送るための最重要ポイントなのです。

若者とシニアでは「感情」に大きな違いがあります。若者とシニアで一番違うのは、感情を揺り動かす「ときめき」や「やる気」などのモチベーションの大きさです。
シニアも若者も、基本的な感情は同じなのですが、その熱量に差があるのです。何に対しても意欲が湧き起こるのが「若者脳」なら、なかなか気持ちのボルテージが上がらず、意欲不足に陥るのが「シニア脳」といえるかもしれません。

予定外のことに突き当たったとき、「こんなはずじゃなかったのに」と立ち止まってしまうのがシニア脳なら、「予定変更、次行こう、次!!」と切り替えられるのが若者脳なのです。


感情の老化この行動力とチャレンジ精神が両者を分ける目安ともいえるでしょう。
それは、感情の中で最も行動と結びつきやすい「ワクワク感」や「ドキドキ感」と言った気持ちです。
だからこそ、この感情がある限り、シニアであっても心が老化することはなく若々しさを保つことができます。
つまり、実年齢がいくつであろうと、感情が若々しいことが大事なのですと本の中で和田先生は書いていました。

配信 Willmake143

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